山の中
日頃から健康になろうと思っているので、
山に花粉を吸いに行った。
目的地はガンバロー。
なかなか着かないので、五百羅漢を見ようと
行き先を変更した。
明らかに違う道ばっかり選んで通ったので
結局どこにも着かず、
あっちこっちで新鮮な花粉を吸った。
キジや狐がいたので道を聞いたが
教えて貰えなかった。
車も全然通らないので交差点の真ん中で
一服していたら、そんなときに限って車が来た。
初老のおっさんに富川渓谷はどっちですかと訪ねられたので、
すぐにあっちですと答えた。
自信満々の指先確認である。
自分が目的地に行けないのに
人が行きたいところなど分かるわけもなく、
その人がどこまで行ったか不明のままである。
安物の高級シューズを履いていたので、
すり減るのを嫌い、出来るだけ信号でも止まらず、
柔らかい木の葉の上にだけ優しく止まった。
半日走り回り、行きたいところには着けなかったが、
全身に大量の花粉を浴びて健康になって帰宅した。
おまけ。
健康にために運動は大切だと思った。