Thunderbirdの日記

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バスの旅

 

賀詞交歓会と新年会に行くため、

小学校以来80年ぶりに乗り合いバスに乗り

会場まで行くことにした。

 

何故かというと、都会なので町内に鉄道もなく、

長崎駅前行きのバスは午前中に3便だけで、

昼からは無いからである。

 

車で行けばいいと思うだろうが、そうは問屋も商店も卸さない。

 

乗り方を子分達に教えて貰い、真ん中のドアから乗って

整理券を取り、椅子に座ってじっとして、

降りたいバス停の手前で「降りる」ボタンを押すことを学んだ。

 

脳内でシミュレーションを繰り返し、

私に出来るか心配になった。

 

緊張のため腹の調子が悪くなり、おちっこも近くなった。

 

3時前に家に帰り、交通事故で死んでも恥ずかしくないように

シャワーを浴び、よそ行きの下着に着替えた。

 

そして女性にもてるように育毛剤を着けた。

 

いよいよ出発。

 

緊張MAXである。

 

バスが普通に通る、遠いバス停まで送って貰い、

忘れ物がないか確認した。

 

会社の携帯を忘れたがそんなことはどうでもよく、

うまくバスに乗ることだけに集中した。

 

通過時刻の30分前に到着。

 

長崎バス県営バスの標識があった。

そんなことは想定外なのでパニックになり油汗が出た。

 

どっちか分からないので次に来たのに乗ることにした。

 

歩道で冷たい強風が直接当たった。

 

とても寒かったので、建物の影に移動して、

タバコの火で暖をとった。

 

ふと見るとバスが間近まで来ていた。

タバコがもったいないので、急いで最後まで吸った。

 

指と唇が熱かった。

 

 

踏み外さないように落ち着いて真ん中のドアから乗り

整理券を取った。

 

手首のスナップを利かせることが重要。

 

ここまでは良く出来たと自画自賛し、車内を見回していたら、

バスが発車し、うっ倒れそうになった。

(倒れそうの前に「うっ」が付くと強調語になる)

 

正面衝突したときに、自分だけは助かるように

後ろの方に座った。

 

長崎の中心地に向かうバスなので、

私を含めて満員に近い3人も乗っていた。

 

車内で何枚も撮っていたら運転手さんが

バックミラーで見ていたので笑顔で会釈した。

 

 

約25分で長崎駅に到着。

 

目が眩むぐらいのネオンが素晴らしかった。

 

 

会場まで長い足で歩き、ありがたい話を聞いた。

 

シャンデリアの球が一個切れたら交換するのか

半数切れるまで放置するのか気になる人がいた。

 

本気で手を伸ばさないと届かないかもねと思った。

 

1時間で撤収し、近所の焼き鳥屋さんに行った。

 

とりあえず砂肝を食べた。

 

そして本格的に砂肝を食べ、また砂肝を食べた。

 

最後に焼きラーメンを食べ、〆で砂肝を食べた。

 

帰りは子分と2人でバスに乗ることになり仲間と別れた。

 

バス停はすぐそこですと言うので着いて行った。

 

早足で20分歩きやっと着いた。

 

遠くないですかと思った。

 

寸前に通過した後だったので20分待った。

 

身体の芯から冷えた。

 

ベンチに座ってカチカチに凍った私に

コンビニのコーピーを買ってきてくれた。

 

お礼は言ったがお金はもったいないので払わなかった。

 

バスにうまく乗ることが出来たので私は大満足だった。

 

 

 

おまけ。

押さえ込みでカラスの勝ち!