Thunderbirdの日記

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ためになる講座 電池の液漏れ




壁掛け時計の裏側から、何か変な液が出ていて、
取り外してみたら、時計の裏側と壁が大変なことになってると
深刻な相談があった。


これは天下の一大事だと思った。


アルカリとマンガン電池を混ぜて使っていて、
しかも新しいのと古いのが混在しているらしい。


本人は、時計の裏にゴキブリが入って、
それが死んで汁が流れてきたらしいと
言っていた。


ものすごい想像力だと思った。


時計を預かってみてみると、
液漏れ保証がない中国製のが一本あり、
それが液漏れしていた。


電池の容量が違うので、一本に
負荷が集中して漏れた可能性が高い。






電池ケースのマイナス極が腐って、
変な物体に変身していた。






ドライバーやピンセットを使って
出来るだけ取り除いたあと
エアーで粉を飛ばしてキレイにした。



アルカリ電池が液漏れすると、
電解液(水酸化カリウム)が金属を腐らせる。



汚れを取るだけではアルカリ成分が残ってるので、
腐食は止まらない。


そこれ登場するのが「酢」である。


酢はアルカリ性食品とされているが、
食品に表示されるアルカリ性というのは、
血液をどっちに変化させるかが基準なので、
酢そのものは酸性なのである。


アルカリ性の液で腐食したものは、
酸性を混ぜることで中和出来る。


e = mc^2 である。





酢を掛けると化学反応で泡が出る。



物質が元の鉄に戻る瞬間である。





水を含ませた布で拭いてキレイにして
錆びないように接点復活剤を綿棒で
薄く塗って完成。



人生も失敗したと思ったときは
酢を掛けると中和出来るかも知れないと思った。



私はしょっちゅう失敗してるので、
頻繁に使う技である。


教訓

・新しい電池と古い電池を混ぜて使わない。

・メーカーや銘柄の違う電池を混ぜない。

・液漏れした電池を舐めない。

・人生は酢ではリセット出来ない。


講師

国際空手道連盟 極真会館の掃除担当



合掌 がしょう