抜歯完了
全国の女子高生のみなさま、
同じく元女子高生の皆様、
大変長らくお待たせしました。
待ちに待った(全然待ってないけど)
抜歯が終わった。
待合室で心臓バクバク。
呼ばれたときに、ピークを迎え
その後飽和状態になり、
恐怖から解放された。
軽快にムーンウォークしながら
診察台に向かった。
そんな余裕はなく、受付のおねーちゃんに
ピースするのがやっとだった。
先生
今日抜きましょうね。
私
お願いします。
先生
頑張りましょうね。
私
すぐ抜けますか?
先生
大丈夫だと思いますよ。
私
サクッとお願いします。
余裕のふりをしていたが、
優秀な頭は真っ白だった。
先生
それでは倒しますよ。
私
はい。
電動の背もたれが倒れていったが、
腹筋で、直立の状態を維持した。
無言の抵抗作戦と名付けた。
気が進まないことをアピールした。
振り返ると、先生の目が少し怒っていた。
冗談ですよと言いながら寝転んだ。
麻酔の針が光っていた。
先生
ちょっとちくっとしますよ。
私
...
心臓の筋肉をフルに使い、
この世の動きではないような
高速回転をしていた。
先生
痛かったら手を上げて下さいね。
私
針が刺さる寸前に手を上げた。
先生
無視。
私
すべったと思った。
先生
麻酔が効くまでちょっと待って下さいね。
私
フガフガ
うがいをしたら、水が横に飛んだ。
歳は取りたくないと思った。
先生
それじゃー始めますよー。
私
白目状態。
歯を骨から脱臼させるときの音がいい。
ゴリゴリバキバキッ。
先生
痛くないですか?
私
痛いので、麻酔を追加して下さい。
その後約1分の攻防があり、
あっさり抜けた。
根が縦に割れていた。
今は麻酔が切れて来て
じわじわ痛くなって来た。
まだ出血している。
虚弱体質のため、抗生剤は
薬疹が出るので、痛み止めしか
貰わなかった。
案ずるより横山やすしと言うが、
自分はビビリであることが分かった。