コカコーラ ハッピー缶
コカコーラは1年に1回も飲まない。
大きくなったら、健康になろうと思っているので、
いろはすのリンゴ味を飲む。
ところが、自動販売機の当たりの
対象商品にいろはすが入っていない。
飲まないのを買いたくないなーと思って、
自動販売機の前でもじもじしていたら、
どこからともなく風のように現れて、
後ろに並んだ人がいたので、
先にいいですよと譲って後ろに並んだ。
ボタンを押したとき、
2本出て来る音がした。
見ると、取り出し口に金色に輝いた缶があった。
もじもじしないでさっさと買っておけば
当たったのにとつぶやいた。
当たりの缶を取り出したおぢさんは、
あまり興味がないらしく、
半分困ったような顔をしていた。
私が目玉を3cm飛び出させて、
左右に身体を左右に揺すりながら
よだれを垂らしているのに気づいたのか、
割り込ませて貰って当たったバツの悪さと、
背後から悪魔のささやきが聞こえたのか、
欲しいですか?と聞かれた。
後光が射したマリア様に見えた。
一芸を披露することもなく、
遠慮せずにありがたく頂いた。
世の中は捨てたもんじゃないことが分かった。