Thunderbirdの日記

桜梅桃李 鏡花水月

断水の恐怖 第三話(更にえげつない内容なので、上品な人は読まないでください)

続き

前回までのあらすじ。

第一話と第二話を読んでください。

どこにでもいる、とても足の長い普通の
おじさんが体験した、ドキュメントである。


トイレにこもってどれくらい経っただろう。。。

ハッキリ覚えていないが、20~30分ぐらいは
経ってるだろうと思った。

トイレに行きたくなったときから、現在までの行動が
走馬燈のように思い出された。

下を見ると、その証拠が残っている。


やっと人の気配がなくなり、
待ちに待ったチャンスがおとずれた。

静かに目を閉じ、誰も入って来ないことを
蓮の花に乗ったマリア様に祈った。

俺は救われるんだと信じて、
静かにドアを少し開けた。

頭を横向きに倒し、隙間から覗いた。

祈りが通じたことを、神様に感謝した。

これで元の世界に戻れると思った。

ドアが内開きなので、一旦バックして
全開にし、一歩踏み出した。

身体半分が出たところで、
通路から誰かの声が聞こえた。

ドアのガラス越しに人影が見えた。

「カチャッ」

風のように素早く個室に戻り、
ドアを音速を超えるスピードで閉めた。

疾きこと風の如くだと思った。


つづく



参考資料


トイレ入り口から見た図。





トイレの奥から見た図。

写真の左端、つまり入り口から一番遠い個室。

バケツは、入り口のドアに向かって右側に2個置いてあった。




優しくささやきかけたレバー。

これを前後左右に動かし+高速回転させた。


更につづく