人里離れた山の中に埋蔵金の調査に行った。
これは冗談。
キタキツネのお母さんから、
今すぐ写真を撮りなさいとお告げがあった。
これも冗談。
長い足でブレーキを踏んで停車し、
せかされるようにシャッターを切った。
道路の真ん中に、何か白いものが写った。
見た目では、何もなかったのを覚えている。
連写で数枚写したが、他のには写ってなかった。
たき火をするような場所でもなく、
最初の一枚にだけ写っている。
その白い塊があった付近を通過したとき、
身体に異変があった。
休日出勤や、徹夜で疲れ切っていたのが、
急に軽くなった。
風前の灯火かと思った。
よく考えたらパワースポットの
正体だということが分かった。